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「ご意見」を「お手紙」に? 子どもの心を掴む「伝え方」のヒント

「ご意見」を「お手紙」に変えるだけで、子どもはやる気になる

 

我が家の幼稚園生の娘は、それはもうYouTubeが大好き。

「ゆーちゅーぶ!」が口癖で、四六時中、動画の世界に浸りたがります。

 

もちろん、学びにつながる素晴らしいコンテンツはたくさんあります。

その一方で、「これはどうなんだろう」と首をかしげたくなる動画も……。

 

親としてはちょっと複雑な気持ちです。

 

救世主は「アプリ」だった?

 

 

 

このままではいけない、何か別のものはないか……と考えた末、思いついたのが「知育アプリ」の導入でした。

私が持っているiPadにいくつかインストールしてみたところ、娘がどハマりしたのが「ごっこランド」というアプリです。

 

こちらは実在する企業や自治体の事業、お仕事をゲーム感覚で体験できる、「キッザニアのアプリ版」とも言える社会体験アプリです。

 

(ご参考:子育て世代のステイホームで脚光 キッザニアのアプリ版「ごっこランド」の魅力

 

驚くべきは、協賛企業や自治体のおかげで完全無料で遊び放題なこと!

しかもゲームを一度ダウンロードしてしまえば、インターネット環境がない場所でも遊べるんです。

 

「ごっこランド」の効果は絶大で、娘はいつの間にか「資さんうどん」を読めるようになり、おせんべい「雪の宿」のメーカーが「三幸製菓」であることもインプット済み。

我が家のおやつタイムは、すっかり「雪の宿」が定番になりました(笑)。恐るべし、広告効果……!

 

 

「伝え方」ひとつで、こんなにも違うのか!

 

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。

この「ごっこランド」で、「伝え方」の重要性を実感させられる出来事がありました。

 

ある日、娘がタブレットを指さしながら「お手紙書きたい!」としきりに言うので、画面を覗き込んでみたのです。

そこには、ゲームの感想や意見を送るためのフォームがあったのですが、その呼びかけ方が印象的でした。

 

おてがみには こんなことを かいてね!

(おくる まえに おうちのひとに みてもらってね!)

  • あそんでみて どうおもった?
  • どんな はっけんが あった?
  • このおみせに いったことは ある?
  • このしょうひんを つかいたいと おもった?
  • やってみたい しごとは あった?

いわゆる「ご意見・ご感想フォーム」を「お手紙」という言葉に置き換えている。

たったそれだけなのに、子どもにとってはぐっとポジティブで「参加したいもの」になるのだと、目から鱗が落ちる思いでした。

 

 

「お手紙」が持つ、不思議な力

 

そういえば、先日参加した教育系の展示会でも、「お手紙」というキーワードが話題に上がっていたのを思い出しました。

 

それは、「小学校低学年の生徒に、生成AIを使って国語を学んでもらうには?」というテーマのセッションでのこと。

本を読んだ感想を引き出すのに、「登場人物にお手紙を書く」というアプローチが有効だというのです。

 

先生が事前に、生成AIにその登場人物の性格や背景情報をインプットしておけば、子どもたちが書いた手紙に対して、まるで本人から「お返事」が届くかのような体験を提供できる、と……。

 

手紙を出すこと、そして、その返事が届くこと。

それはデジタルネイティブ世代の子どもたちにとっても、変わらず魅力的で、心を動かす体験なのですね。

 

「伝え方」をほんの少し工夫するだけで、子どもはこんなにも自発的に、そして前向きに関わろうとしてくれる。

今回の「ごっこランド」の一件は、子育てだけでなく、様々なコミュニケーションにおいて大切な視点を教わった気がします。

 

ちなみに、「ごっこランド」、純粋におすすめです!

たくさんの企業のお仕事が体験できますが、個人的にはJOYSOUNDさんのカラオケゲームが好きです。

お子さんが録音された自分の声にどう反応するのか、ぜひ試してほしいです😊